【開催報告】「高圧中性子実験の物性研究への展開」- 第28回CROSSroads Workshop –

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研究開発部 町田 真一

2024年1月11日に、第28回 CROSSroads Workshop 「高圧中性子実験の物性研究への展開」が、AYA’S LABORATORY量子ビーム研究センターにおいて、現地及びオンラインのハイブリッド形式で開催されました。現地参加者は21名、オンライン参加者は38名でした。本ワークショップは、高圧物性研究に焦点を当て、中性子実験に期待されるサイエンステーマやニーズを既存の実験手法に捕らわれず自由に議論すること、また、このような議論を通して、MLFの高圧中性子実験と物性研究との新たな連携を築くことを目的に開催されました。

まず、東京大学物性研究所の上床美也教授より、高圧中性子実験を利用した物性研究についてのレビューをいただきました。その後、MLFにおける低温高圧中性子実験の実際について2件のご講演をいただき、後半の部では、中性子研究に期待される高圧物性テーマやその研究手法について3件のご講演をいただきました。全体討論では、低温高圧中性子環境の整備や実験技術の利用拡大についてなどが話題となりました。各講演における質疑応答及び全体討論とも、非常に活発な意見交換がなされ、組織の垣根を超えた貴重な交流の場になったと感じております。

集合写真
会議の様子


本ワークショップを通じて、高圧中性子実験による物性研究の技術の拡大に、多くの研究者が期待されていると感じました。その一方で、実験環境の整備や技術の高度化には、多くの問題が存在していることも認識することができました。今後、これらの問題の解決を図るためにもワークショップをシリーズで開催するなどにより、研究者間の連携を深めていきたいと考えております。

研究会世話人:町田 真一、舟越 賢一、宗像 孝司

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